■選択と集中

導体製造装置協会から発表された1月のBBレシオ(日本製半導体製造装置の販売額に対する受注額の割合)は、7カ月連続で、受注が良好であることを示す1を割り込む結果となった。   そのようななか、先週、次世代メディアであるHD―DVD事業からの完全撤退を発表した東芝など、国内の電子部品メーカーの攻勢が話題となっ FXている。  前述、ブルーレイディスクとの次世代DVDの規格統一争いに敗れた東芝は、「選択と集中」とばかりに、主力となるフラッシュメモリの国内新工場建設を発表した。岩手、三重の2ヶ所の新工場は、来春着工の予定。これで、ライバルの韓国サムスン電子追撃体制を整えるFXことになりそうだ。  一方、ブルーレイディスク陣営のソニーなどへの投資で話題となったドバイのファンドなどは、さらなる日本株投資に意欲的のようだ。  逆に、サブプライム問題の余波もあり、本邦金融セクターへ、北米機関投資家の見方は依然として厳しい、との一部レポートも存在する。  ここしばらくの間、国内株式市場については、海外政府系ファンドを含め、外国人投資家の物色セクターに注意する必要があろうか。FX  先週も、欧州系金融機関の決算を受け、改めてサブプライム問題で打撃を受けた欧米金融機関の姿が確認された。   ただ、これをチャンスと、米国系金融機関の株式に集中投資するファンドの組成が盛んなのは、お隣韓国である。    韓国通貨危機から10年。立場は外国為替逆転したのだろうか。(和千) ドルは当面ほぼ底打ちと見る 米金利が教えるドルの行方  米長期金利(10年債利回り)が14日、約1カ月ぶりに終値ベースで3.8%を超えてきた。この米長期金利とドル円は、すでに1年以上もの長きにわたり強い相関関係が続いている。それに基づけば、米長期金利が完全に3.8%を超えていくということは、ドルが109―110円へ上昇するといった意味になる。  米長期金利とドル円の強い相関関係は、2006年10月頃から続いている。その前までは両者の相関関係もさほど強くなかったわけで、その意味ではこの相関関係もいずれは終わりがくるだろう。ただ、まだ続くようなら、ドル円は米長期金利次第ということになる。  その米長期金利は、今年に入り1月11日から終値ベースで3.8%を下回ってきた。そういった中で、ドルも対円で下放れとなり、一時105円割れまで一段安となったわけだ。  ただ、上述の通り、14日の終値で1月10日以来の3.8%台を回復してきた。では、1月10日のドル円終値はどうだったかといえば109.36円。14日のドルは、一時108円台後半まで上昇したが、このような米長期金利との相関性から見ると、109円を超える動きになってもおかしくない状況になっているといえそうだ。  米長期金利は、いろんな尺度で「下がり過ぎ」となっている。その意味では、3.8%を超えて大きく上昇する可能性はあるだろう。ただし、一方で現在の米経済の問題の中心に住宅ローン問題があることを考えれば、政策的には極力、長期金利の急上昇回避を考えることだろう。  長期金利は、政策的にコントロールできないもの。14日の米バーナンキFRB議長コメントの後、株急落、短期金利低下となったものの、長期金利は上昇したのは、さすがに長期金利「下がり過ぎ」の限界に達していることをうかがわせるものだ。  以上のようなことから私が思うのは、長期金利がどんどん急上昇するかはまだ懐疑的で、その意味ではドルが110円を大きく超えていくかも懐疑的だが、それ以上に長期金利が下げられなくなっているということなら、ドルもほぼ当面の底打ちとなった可能性が高いのではないかということである。=蒼い稲妻= 注目の国会同意人事 とくに次期日銀総裁  日銀の次期総裁をめぐる人事で、与野党の協議が紛糾。各種報道だけでなく筆者の取材でも、武藤副総裁の昇格がほぼ規定路線ではあるものの、押し切れない要因もくすぶっているようだ。  武藤副総裁の総裁昇格説はかねてからそこここで噂されていたが、先月31日に毎日新聞が「日銀総裁・福井氏の後任、武藤敏郎副総裁が就任へ」と報じ、金融市場においても物議を醸すこととなった。ちなみに、その日は町村官房長官など与党サイドが「まだなにも決まっていない」と否定に動いたこともあり、一旦火消しされたものの、今度は今月9日の読売新聞が1面で「日銀武藤総裁で最終調整へ、副総裁に白川京大教授」―と報じている。しかもその記事のなかでは「15日にも国会に提示する方向で最終調整に入った」と具体的な日付まで明示されていた。  若干の余談をいえば、この読売新聞の記事に町村氏が激昂、週明け12日の記者会見で「(日銀総裁人事について)報道されれば、ただちに政府のリークとみなされる。今後私はこの件について一切答えない」―などと強い不快感を示している。  与野党とも総裁不在という空白期間を作りたくないとの認識では一致しているほか、民主党サイドも「武藤氏が必ずしも悪いと言うわけではない」が、大蔵省(官僚)OBという点にこだわる向きはいまだに少なくないようだ。  残り少ない時間のなかで、如何なる落とし所をみるのか。  さて、そんな国会の同意が必要な、いわゆる「同意人事案件」でもっとも注視されるものは前記した日銀総裁だが、それ以外でもなかなか重要なものが少なくない。  日銀総裁を除く部分で個人的にとくに注意している人事は、人事院総裁と預金保険機構理事長だ。前者は4月4日、後者は6月23日に任期が切れるのだが、これまでの慣例でいえば郵政OBと大蔵省OBがポスト一番手と言われている。事実、過去の経緯を見るとともに官僚OBの就任が少なくなく、とくに前者については48年に人事院が発足して以来民間出身による総裁はまだひとりも出ていない。  ともかく、そんなこともあり、任期切れを視野に入れつつ、与野党の攻防は今後さらに激しさを増す可能性がある。(鹿の角) サブプライムの恐さ(下) 仕組サラ金よりも苛酷  オプションARMは06年に米国で実行された約3兆ドルの住宅ローンの9%を占める。07年に住宅ローン担保証券に組み込まれたオプションARMの20%は、融資額が担保物件価格の90%を超え、借り手の収入証明も不要なローンだった。2%は頭金ゼロのローンだった。こうしたローンをノン・ドキュメンテーションローンというのだが、こうしたローンが横行するのが米国の恐ろしさだ。  住宅金融大手のカントリーワイド・ファイナンシャルが保有する06年のオプションARM債権で90日以上の延滞となっているものの割合は0.7%から6%へ急増している。オプションARMの借り手の85%は負債額がローンを組んだ時点よりも増えている。オプションARMを30年物固定金利型ローンに借り換えても、金利5.5%(非現実的なほど安い)で毎月の返済額は150%増える。破綻は確実だ。  それにしてもどうしてこのようなローンが横行できたのか。  それは米国の住宅ローンが、通常のローンと全く別の構造を持っているからだ。日本および通常の海外では住宅ローンは債務の一部を形成する。つまりローンである以上、住宅ローンが返済できなければ、家財道具一式、その他資産全部を差し押さえられてしまう。場合によっては給料も差し押さえである。  ところが米国では違うのだ。金融機関の求償権はあくまでも住宅にしか及ばない。債務者が破綻したら、銀行は土地・建物を売却する以上の何もすることが出来ない。他の資産に求償できないので、こうしたローンは「ノンリコースローン」と呼ばれる。最悪、住宅ローンが滞っても、土地、建物を手放せば、家財道具一式、給料、その他資産は全く無傷のままで再出発できる。これが住宅を持つというアメリカンドリームと最悪でも出直すことが可能である、という心理面での安心感、そしてなによりアメリカ型土地神話〜なんといっても90年前半から土地がずっと上がっていたのだ〜が金融機関にも本来返済余力のない個人にも危険な巨大債務を簡単に負ってしまう構造を造った。  その結果が恐るべき中性子爆弾という結末である。  今日もまた一軒、人だけのいない住宅が出来あがる。恐るべき金融工学。恐るべき新世界。(石上) 世界経済の下振れリスク高まる  かつて、ITバブルの頃は100ドル以上あった株価。これが、その2割程度の価値にまで下がっていたら、貪欲な企業なら、資金を借り入れてでも買収を考えるかもしれない。  米マイクロソフトによる、インターネット検索世界二位米ヤフーへの買収提案が話題だ。この先、さらなる曲折も予想されるが、ヤフーの株主の反応には注目だ。  一方、国内では、経済産業省事務次官の発言が反感を買った。デイトレーダーらを「もっとも堕落した株主」とした彼、海外の投資ファンドにも非難の矛先を向けた。曰く、「株主、経営者を脅す」と。これではますます日本市場は蚊帳の外になりそうだ。  先週、財務省が発表した1月の対内・対外証券投資では、外国人投資家による日本株の売り越し額が1兆4579億円に上った。  一部から指摘されるように、海外金融機関の決算対策売りの可能性は高いだろう。  ただ、国内市場低迷の理由はそればかりではない。  国内大手金融機関によるサブプライム関連の損失額は拡大。不透明感が拭えない上、業績下方修正銘柄への市場の反応は厳しい。  たとえ、GDPが好結果となろうが、ヘッジファンドの売りが峠を越そうが、積極的な買い手が不在に変わりない。これでは、3月決算待ちとなってしまう恐れもある。  ロシアの政府系ファンドによる対日投資報道も焼け石に水だろう。  そのロシアなどの景気がこの先過熱するとしたら、それは、米国景気の減速が避けられ、過剰流動性を引き起こした場合かもしれない。  だが、逆に米国景気が失速するようなら、商品市場の軟化とともに、利上げ含みの資源国通貨、豪ドルなどへも影響しそうだ。いずれにせよ、鍵を握るのは米国景気だが、現状、日米の景気判断は先送りされている。やはり、世界経済の下振れリスクが存在している以上、円やスイス・フランが選好されやすい相場環境だといえるのだろうか。(和千) ドル円運命共同体が微妙変化 クロス円の最弱パターン  少なくとも昨年の途中までは、円・ドル「同時安」といったクロス円「最強」の組み合わせが展開してきた。しかし、それはこの数カ月微妙に円・ドル「同時高」へ変わり始めている。クロス円にとっては「最悪」の組み合わせだ。  ドルの総合力を示す実効相場では、昨年まで空前の下落基調ロングランとなっていた。その実感が対円で薄いのは、円もドルに勝るとも劣らないほどの下落基調が続いていたからだろう。  このよ